2008-01-01から1年間の記事一覧

「浄土三部経」(9)

8 弥陀の本願、梵文では47願。 1 もしも、わたくし(秀註=この上なく正しい覚りを覚り得たダルマーカラ)の仏国土に、地獄や、畜生や、餓鬼の境遇におちいる者や、アスラの群れがあるようであったら、その間はわたくしは、<この上ない正しい覚り>を現…

「浄土三部経」(8)

7 アーナンダに釈尊が言う。 かの修行僧は世尊ローケーシヴァラ・ラージャ如来に『わたしは仏国土のみごとな特徴や装飾や配置の完全なすがたをとり入れました。』と。 こう言われたとき如来はこう言われた−−『それでは修行僧よ、説きなさい。』かの修行僧ダ…

「浄土三部経」(7)

6 アーナンダに釈尊が言う。 かの修行僧ダルマーカラは百千億の百万倍の八十一倍の諸仏の仏国土のすがたのすべてを一つの仏国土に具現すべく集約した。さらに五劫の間、仏国土の完成をおさめとった。

「浄土三部経」(6)

5 アーナンダに釈尊が言う。 修行僧ダルマーカラが世尊ローケーシヴァラ・ラージャ(世自在王)如来に、仏国土のみごとな特徴や装飾や配置の完成したすがたを説いてください、とお願いすると、世尊は、あわれみの心によって、仏のみちすじが絶えないように…

「浄土三部経」(5)

4 ちょうどこのときのアーナンダと釈尊の情況のように、修行僧ダルマーカラは世尊ローケーシヴァラ・ラージャ如来に向かって合掌して言う。 こよなきみ仏に無限の威光あり、 王の中の王(であるみ仏)があらゆる方角を照らしたまうように、 そのように、願…

「浄土三部経」(4)

3 釈尊はアーナンダに、昔、過去の時、今を去ること無数劫(秀註=劫とは想像を絶するほどに永い時間のこと。または、天女の衣で大きな岩をなで、岩が摩滅して消滅するまでの時間を一劫という。または、一つの宇宙が誕生し消滅するまでの時間。なお、ヒンド…

芦屋夕景

福岡県の芦屋海岸である。夕景が素晴らしく、おだやかに一日の仕舞いを告げている。 「今日はこれを明日はあれをし、朝は狩をし、午後は漁をし、夕方には家畜を追い、食後には批判をする、すなわち、猟師、漁夫、牧人あるいは批判家になることなく、好きなよ…

「浄土三部経」(3)

2 ここからアーナンダと釈尊の対話が始まる。 アーナンダは言う。「如来(秀註=釈尊)は、今日、覚った人の境地に住しておられるのだ。勝てる者の境地、全知性の境地に住しておられる。如来は今日大いなる竜の境地に、住されて、過去・未来・現在の如来・…

「浄土三部経」(2)

1のつづき 「わたしが聞いたところによると」で始まる、ここからが本当の経文であろう。如是我聞、『大経』では我聞如是。 師(秀註=釈尊)が3万2千人いる修行僧(比丘)の仲間とともにラージャグリハ(王舎城)市の鷲の峰に滞在していた。修行僧といっ…

「浄土三部経」(1)

浄土三部経〈上〉無量寿経 (岩波文庫)作者: 中村元,紀野一義,早島鏡正出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1990/08/16メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 91回この商品を含むブログ (14件) を見る 岩波文庫「浄土三部経」(上)『無量寿経』を読む。 まずは梵…

「浄土三部経」(0)その2

訳註者早島鏡正の「あとがき」からもポイントを押さえておく。 大乗仏教のうちで、最も宗教的・実践的な教えが浄土教である。古来、中国・日本の仏教史上、浄土教の果たした役割は、禅宗のそれと比して優劣をつけ難い。念仏の生活を通じ、真に仏教徒としての…

「浄土三部経」(0)

思うところあって、今日から「浄土三部経」(上・下 岩波文庫)を読む。 浄土三部経について簡単に紹介するには、訳註者中村元の「まえがき」が最適だ。 仏教諸経典のうちで日本人一般の心に最も深く感化を及ぼしたものは、恐らく浄土三部経であろう。浄土教…

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富士山

東名高速のぼり、富士川サービスエリアにて、万感の思いで、富士山を見た。

琵琶湖を廻る(2)

琵琶湖はマリンである。

岡林信康(3)

岡林の放送禁止歌、それも最も厳しいAランク指定の『手紙』は、99年にフジで音楽だけフルコーラスで、つまり、問題の箇所も含めて、流れたことがある。これも森達也が、ディレクターとして放送禁止歌を取り上げて制作したドキュメントの、エンディングで…

岡林信康(2)

岡林といえば「放送禁止」だ。この放送禁止についてのルポ、森達也「放送禁止歌」が面白い。結局、誰がどういう権原で禁止したのかは闇の中で、どす黒い陰謀が垣間見える。 写真は森達也氏

岡林信康(1)

岡林信康がTV出演するという。8月10日のBS2だ。 かつて、といっても71年だから、40年近く前のことだが、野音でのコンサートに行った。当時も今もライブでしか唄わなかった。テレビ出演には複雑な気持ち、いや、見てみたい、今を。当時どこの誰か…

追悼 赤塚不二夫

赤塚不二夫、8月2日永眠。海外に行っていたので、今日知った。黙祷! かけがえのない、昭和を代表する、あまりにも大きな存在、だった。この人に文化勲章、人間国宝をあげなくてどうする。まあ、そんな権威など欲しくもないだろうが。 嗚呼、「おそ松くん…

”Through the Gates of the Silver Key”(52)その2

そうした印象のほとんどがおのずからカーターに言葉として翻訳される一方、他の感覚で解釈されるものもあった。おそらく目でもって、そしておそらく想像力でもって、カーターは自分のいまいるのが、人間の目や頭脳では想像すらできない次元の領域であること…

”Through the Gates of the Silver Key”(52)その1

While most of the impressions translated themselves to Carter as words, there were others to which other senses gave interpretation. Perhaps with eyes and perhaps with imagination he perceived that he was in a region of dimensions beyond t…

”Through the Gates of the Silver Key”(51)その2

5 突然な波の中断によって、カーターは荒寥感に満ちる冷ややかな恐ろしい沈黙のなかにとりのこされた。いたるところに空虚の広大無辺の広がりが重くのしかかっている。しかし探求者は<存在>がまだそこにいることを知っていた。しばらくすると、カーターは…

”Through the Gates of the Silver Key”(51)その1

V.A sudden shutting-off of the waves left Carter in a chilling and awesome silence full of the spirit of desolation. On every hand pressed the illimitable vastness of the void, yet the seeker knew that the BEING was still there. After a mo…

”Through the Gates of the Silver Key”(50)その2

「ランドルフ・カーターよ」そういっているようだった。「おまえの惑星の延長部でのわたしの顕現である<古のものども>は、かつて失ったささやかな夢の土地へ近ぢかもどるとはいえ、大いなる自由を得てさらに偉大崇高な欲望と好奇心に達している者として、…

”Through the Gates of the Silver Key”(50)その1

“Randolph Carter,” IT seemed to say, “MY manifestations on your planet’s extension, the Ancient Ones, have sent you as one who would lately have returned to small lands of dream which he had lost, yet who with greater freedom has risen to …

”Through the Gates of the Silver Key”(49)その2

そしていま<存在>が、打ちたたき燃えあがり轟くという驚異的な波で、カーター局面に呼びかけていた−−その波は、受け手をほとんど耐えられないほどの猛烈さでたたきのめしながらも、<第一の門>のむこうのあの面妖な領域で、<古のものども>が妙に体を揺…

”Through the Gates of the Silver Key”(49)その1

And now the BEING was addressing the Carter-facet in prodigious waves that smote and burned and thundered―a concentration of energy that blasted its recipient with well-nigh unendurable violence, and that followed, with certain definite va…