『ニッポン無責任時代』

 BSで古澤憲吾監督62年作品『ニッポン無責任時代』を観た。

 この時代を知る者にとって、この映画は謂わばキワモノ、アダバナと思っていたが、いや全然違う、真実そのもの、一所懸命の人間の姿、美しい人生の一場面であったと言える。不動産バブルやITバブルに比べると、何と真面目なことか。うら哀しく、戦後をのり越えた時代を映している。映画は、時代と普遍性を映すものだから。

 山本晋也は言う植木の平等(たいらひとし)は「幕末太陽伝の佐平次」、なるほど平等は佐平次そのもの。
 小野文恵アナの楽しみ方も素敵、さすが東大卒。