「浄土三部経」(57)
3 世界を最微小の原子のごとく、
打ち砕いて微塵となしたとしよう。
その〔微塵の数〕よりもさらに多くの世界を
宝石で満たして、それらを布施する者があったとしよう。
4 これらの夥しい世界も功徳をもたらすけれども、
しかし、この世において、ただ
<幸あるところ>という世界の名を聞いただけで生ずる功徳の
極く小部分にも及ばず、比べものにさえならない。
5 勝てる者(=仏)のことばと想いを信ずる人々の福徳は、
これよりもなお多いであろう。
そのわけは、信こそは世の人々にとって<幸あるところ>という世界に到達するための根本であるからである。
それ故に、わたしのことばを聞いて疑いを除くべきである、と。