「浄土三部経」(32)

 44 わたくしが覚りを得た後に、(仏国土以外の)他の諸々の世界にいる求道者たちが、(わたくしの)名を聞くと同時に、<あまねく至る>と名づけられる心の安定を得ることができなくて、また、彼らのその心の安定が、覚りを究めるに至るまでの間に消えてしまうようであったならば、その間はわたくしは、<この上ない正しい覚り>を現に覚ることがありませんように。


 45 わたくしが覚りを得た後に、かの仏国土に生まれたであろう求道者たちが、説法を聞きたいと願ってそういう心をおこすと同時に、期待するとおりの説法を聞くことができないようであったら、その間はわたくしは、<この上ない正しい覚り>を現に覚ることがありませんように。