「浄土三部経」(18)

 弥陀の本願中の本願、「念仏往生の願」。19後半が魏訳「仏説無量寿経」の第18願に相当する。


19 世尊よ、もしも、わたくしが覚りを得た後に、無量・無数の仏国土にいる生ける者どもが、わたくしの名を聞き、その仏国土に生まれたいという心をおこし、いろいろな善根がそのために熟するようにふり向けたとして、そのかれらが、−−無間業の罪を犯した者どもと、正法(正しい教え)を誹謗するという(煩悩の)障碍に蔽われている者どもとを除いて−−たとえ、心をおこすことが十返に過ぎなかったとしても、〔それによって〕その仏国土に生まれないようなことがあるようであったら、その間はわたくしは、<この上ない正しい覚り>を現に覚ることがありませんように。

 
 ダルマーカラ=法蔵菩薩のこの願は、発願から菩薩が五劫に思惟し、<この上ない正しい覚り>を現に覚り、阿弥陀如来となったのだから、成就しているのである。
 南無阿弥陀仏