柳宗悦「南無阿弥陀仏」(19)その2

 一遍上人と法燈国師との応対 「念起即覚」
 法燈「一切の善悪、都(すべ)て思慮する莫れ、念起りて即ち覚す、これを覚すれば即ち失す」
 一遍「称ふれば 仏も吾もなかりけり
      南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏
 国師は直ちに禅の印可を上人に呈せられた。
 禅家法燈と、浄家一遍とに、何の差異があろう。