「経済学批判」(1)

hanadahidejirou2006-09-14

 

経済学批判 (岩波文庫 白 125-0)

経済学批判 (岩波文庫 白 125-0)

 
 岩波文庫カール・マルクス著、武田隆夫・遠藤湘吉・大内力・加藤俊彦訳「経済学批判」を読む。岩波文庫版は1956年5月第1刷発行で、持っているのは、1969年6月10日発行の第17刷、定価★★★である。


 岩波文庫版は、アドラツキー版(インスティチュート版)を定本としており、内容は以下の通りである。
 「経済学批判」の準備ノート[ノート第2分冊]
 「経済学批判序説」
 序言(秀註=唯物史観の公式を含むことで有名)
 本文
 エンゲルスの評(1859年8月)
 カウツキー版の序文(新版第1刷および第2増刷)
 アドラツキー版の序文
 ただし、編綴の順序はこの通りではない。


 「経済学批判」は、マルクスの経済学研究15年の成果であるが、同時に「資本論」第一版に8年先立つ先行的な著作でもある。したがってまた、マルクスの主著である「資本論」理解の手がかりであり、手引きである。
 もともとこの書は、第一分冊として刊行されており、マルクス不定期で分冊を続刊するつもりであったが、その企ては「資本論−−経済学批判」として、エンゲルスの助力により、マルクスの死後に完成した。