「賃銀・価格および利潤」(22)

 十三
 (五)賃銀値上げのための闘争は、先行の諸変動につづいてのみ生ずるのであって、生産額・労働の価値・貨幣の価値・搾り取られる労働の長さまたは強度・需要供給の動揺に依存し産業循環の種々の段階に照応する市場価格の動揺・の先行の諸変動の必然的結果であり、一言でいえば、資本の先行の行動に対する労働の反動である。もし諸君が、賃銀値上げのための闘争をこれらすべての事情から引離して取扱うならば、賃銀の変動だけを見てそれを生ぜしめる他の諸変動を看のがすならば、諸君は誤った前提から出発して誤った結論に到達することになるのである。

 十三、終わり。