「嫌われ松子の一生」

hanadahidejirou2006-06-13

 中島哲也監督作品「嫌われ松子の一生」  ちょっとヤバイ。
 松子の悲劇は、つまらない一生を送ったことではなく、周りから好かれているのに、家族から嫌われていると思い込んだことだ。こういうことって、あることだ、と思う。
 何もかもうまくいかないこと、仕事をクビになることとか、同棲相手から捨てられることとか、殺人を犯すこととか、すべての悲しいことを、徹底的に笑いのめして、軽々しいミュージカル仕立てにして、淡々と描いていく。そして、松子の死までも。しかし、傍から見るほど不幸な人はいない(モーパッサン)。こういう一生もアリ、とは思わないが、一生懸命に生きた、とは思う。
 このシャシン、評価のしようがないが、それほど嫌いではない。