「浄土三部経」(34)

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 アーナンダに釈尊が言う。

 かの修行僧ダルマーカラは、このような誓願を説きおわって、そのときに、仏の威力によって次の詩句を説いた−−

 わたくしが覚りを得た後に、
  もしもこのようにすぐれたこの最上の誓願(秀註=単数形)がかなえられないならば、
  人々の王(=仏)よ、わたくしは、
  十力を持ち、比べるものなく、供養さるべき者なる生ける者の精神(=仏)とはなりませんように。