原文にして81文字。開巻劈頭の「南無阿弥陀仏 往生の業には念仏を先とす」の文を要選択、全16章を広選択、または顕選択と言うのに対し、結文は本文を81字に要略、簡にして要を得たものであるところから略選択、ここにはまた選択の義が三重に説かれているので三重の選択とも呼ばれている。
古来「総結」「大意」「総標」などと呼ばれていた。
最後にこう書かれている。
廬山寺本(草稿本) 建久九年 書写了
元久古鈔本(往生院本) 元久元年十一月二十八日
書写本 元久元年十二月十七日
源空署名
花押
法然著「選択本願念仏集」(岩波文庫)