鎌倉・光明寺(3)

hanadahidejirou2010-05-05

 光明寺境内、大殿南側に三尊五祖の石庭がある。岩と植え込みと砂で救われゆく彼岸を表わしている。
 三尊とはもちろん、阿弥陀如来勢至菩薩観音菩薩の弥陀三尊で、五祖とは、釈尊、善導大師、法然上人、鎮西上人(浄土宗第二祖聖光房弁長)、そして記主禅師開山上人(浄土宗第三祖然阿良忠)である。
 法然上人に師事した第二祖聖光上人が開山し、光明寺と並び浄土宗大本山の一つとなっている善導寺もその昔、光明寺と称し、また聖光上人が建立した48寺のうち、筑後光明寺あり、筑前にも光明寺がある。鎮西上人と呼ばれる所以は、北部九州で布教・教化にあたったからであり、知恩院を総本山とする鎮西流の祖である。
 良忠上人は鎮西上人に師事し、浄土宗第三祖となり、鎌倉幕府第四代執権北条経時の帰依を受け光明寺を開いた。光明寺はその後、後土御門天皇より「関東総本山」の称号を受け、また徳川家康からは関東十八檀林の筆頭として念仏信仰の根本道場とされている。お十夜発祥の地でもある。