「浄土三部経」(76)

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 アーナンダよ、かの仏国土における<教えを聞く修行者>たちは皆、一ヴィヤーマを照らす光をもっている。求道者たちは皆、百千億ヨージャナを照らす光を輝かしているのだ。」と。−−ただし、二人の求道者だけは、常に絶えずみずからの光明によってかの世界を照らしているのは別として。
 そのとき、若きアーナンダ尊者は師に向かってこう言った−−「尊師さま。善き人であるその二人の求道者・すぐれた人は何という名でありますか。」と。
 師は言われた−−「かれらの中の一人は求道者・すぐれた人・アヴァローキテーシヴァラ(観自在)であり、第二の人はスターマ・プラープタ(勢至)という名の人なのだ。これらの二人の求道者は、このわたしの仏国土で死んで、かしこ(極楽)に生まれたのだ。